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第2クール第14日 この入院中に読んだ本

病院で何をすることもないときは、ひたすら読書するに限ります。ここまで長く入院することになるとは思いませんでしたが、2月の入院前にKindle Paperwhite
を買い、大いに活用できているのは、ぼくにしては珍しく良い買い物をしたように思います。ぼくのKindleには、今50冊くらいの本が入っていて、つまり入院してから50冊くらい読んできたことになります。近年は書店に行っても、なかなか紙の本を買うことも少なかったのですが、Amazonでは結構本を買ってしまっていて自分でも少々驚いています。

入院中でもインターネットに繋いだ時にはAmazonに立ち寄ってはKindle本のコーナーを見ています。品揃えはまだまだ感がありますが、まだ読んでいない有名所が電子書籍になっていたりすると、値段も割安だったりしてついついポチってしまうんですよね。そうすると、あっという間に手元のKndleに本が転送されて読めるようになっているのです。

この入院ではぜひとも読みたいと思って吉川英治三国志を買いました。ぼくが買ったのはお馴染みの講談社版で、文庫本にして8冊分が合本になって950円。安いこともあるし、それだけの本があっさりKindleの中に入って読めるのです。今回入院してから読み始めましたが、あっという間に読み終えました。吉川英治はちょうど著作権が切れたので、今後続々と青空文庫などにも収録されていくでしょう。長編も多いので楽しみでもあります。

あとは近藤史恵サクリファイスも前々から読みたいと思っていたのをセールで買ったのですが、面白かった。自転車ロードレースのあの独特の駆け引き、エースとアシストの役割分担など素人目にはなかなかわかりにくいものですが、そこらへんは丁寧に書いてあって、わかりやすいです。エースである石尾のあまりのストイックさに、そんなことあるわけないだろうと思いつつも、読後は爽やかなものが残りました。

クリストファー・マクドゥーガルBORN TO RUNも紙の本に比べると圧倒的に安いので買っちゃいました。著者がランニングをするとなぜ故障するのかということを出発点として、伝説の走る民族タラウマラ族にたどり着き、彼らと著者をつなぐ「白馬」と呼ばれる男との出会いや彼らとの感動的なレースを書いたものですが、途中で人間は走るために進化してきたことや、最高のランニングシューズが故障を引き起こす最大の原因であることなどを解き明かしていきます。ぼくが今こういう状態だからか、文中のとある博士の弁が印象に残りました。

西洋における主な死因−−心臓病、脳卒中、糖尿病、鬱病、高血圧症、十数種類の癌−−のほとんどを、われわれの祖先は知らなかった。医学もなかったが、ひとつ特効薬があった−−(略)「ごく単純なことです」と博士は言った。「脚を動かせばいい。走るために生まれたと思わないとしたら、あなたは歴史を否定しているだけではすまない。あなたという人間を否定しているのです」

とてもウルトラマラソンには挑戦できないけれども、退院したらまた身体を動かすことをはじめたいと思いました。

Kindle Paperwhiteを買う

Kindle PaperwhiteとKobo touch
入院直前にKindle Paperwhite(Wi-Fiモデル)を購入しました。電子書籍リーダーはKobo touchを持っているのですが、Koboの不満に耐えかねたのが実際のところです。ストアの品揃えは正直どっちもどっちでまだまだだなあと思いますが、Kindleを買って満足しました。今日はKobo touchと比較しながらレビューしてみます。

画面の質がいい

Kindle Paperwhiteの画面を見ると本当にきれいだなあと思います。Kindleの解像度は758×1024。一方のKobo touchは600×800ですから当然なのですが、文字がくっきりとしています。Koboでは標準の明朝フォントが解像度の低さでかすれたような感じになっていたので、青キン明朝を入れていました。

またe-inkの宿命である残像ですが、Kindle Paperwhiteではほとんどありません。Kobo touchが割りとすごい残像だったので、結構感動します。漫画なども読みやすくなっています。

やっぱりライトがあるといい

暗闇でも本が読めるKobo touchにはライトが内蔵されていないので、暗闇では本を読むことができません。消灯時間が過ぎて明かりをつけるのもはばかられる中では、やっぱりKindleのライトがすこぶるよかった。明るさは24段階あって、すごく明るくもできるのですが、ぼくはいつも3~4くらい。日中はいらないし、夜間でもそれくらいの明るさで十分です。

反応がいい

Kobo touchは反応がにぶいことがあって、タッチしたつもりがページがめくれなかったとか、キーボードの文字が出てこないとか、あげくの果てにあれこれ操作していると固まることがありました。そんなときは裏にピンを差し込んで泣く泣くリセットするのですが、すこぶる読書感をそがれるものです。Kindleは反応がたいへんよく、画像ファイルの書き換えも比較すると早いように思います。

本が買いたくなるストア

最初に書いたようにストアの品揃えはどっちもどっちですが、さすがはAmazonだけあってなぜだか本を買う気にさせられます。これはユーザーレビューが見られるのも大きいかなと思いました。ユーザーレビューの上手い人は本当に上手いんですよね。対する楽天では、普通の商品と違い電子ブックはたいへんあっさりした紹介と星によるレビューだけなので、どんな本なのかあんまりよくわからなかったりします。プレビューも本によってはなかったりしますし。

ストアで検索してみるまた検索性の違いも大きいです。例えば山本周五郎の本が読みたいとしましょう。そうするとAmazonでは検索すると関連書籍やレビューが表示され、作者名山本周五郎のリンクがついています。これによって、山本周五郎の他の本へも簡単に飛ぶことができます。かたや楽天では、関連書籍の表示もなく作者へのリンクもありません。他の書籍を表示させるにはまた検索に戻らなくてはならないのです。これではKobo単体から電子書籍を買う気が萎えてしまうというものです。

ざっとKobo touchと比較してこんなところが良かった、という記事を書いてみました。おかげさまで入院中には大変お世話になったKindle Paperwhiteにも、独自フォーマットしか読めなかったり、拡張スロットがないなどのデメリットもあります。そのへんはまたあらためて書いてみようかと思います。