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道の端のお地蔵さん

普段自動車で走る道を歩いてみます。歩いていると、ちょっとした景色が目にとまることがあります。それは車で走っていては見落としてしまうささやかなものです。

国道の端にお地蔵さんがありました。まだいきいきとしたお花が供えられていました。車が常に行き交うこの道端にあって、いつ誰が供えているのだろう、ふとそんなことを思いました。

由来はわかりません。交通事故がここであって、その関係者が供えているのかもしれません。けれどもそれはわりと古びたお地蔵さんでありましたから、あるいは昔から境の神として祀られていたのかもしれません。地元の人がささやかな信仰をもって供えているのかもしれません。

いずれにせよ、車で走れば見逃してしまいそうな小さなお地蔵さんには、毎日のようにどなたかが花を供え手を合わせているのです。当たり前のようにその景色が見えたけれど、それがだんだんとても尊いことのように思いはじめました。

花を供えることを、誰が褒めるわけでもない、気づかれることすらないかもしれない。それでも花が供えられているのです。こういうことができるのが、人間の素晴らしさではないか、と思いました。

この世知辛い世の中にあって、そんなささやかな行いがあることを見つけることができた。これもまた歩くことのご褒美なのでしょう。