入院して4日ほどたった頃、窓際の場所に移ることができました。それまでは病室の入口側にいて、終日カーテンの中に閉じこもっていました。散歩などで病室の外に出れば外をうかがう機会もあったのですが、熱も続いていてなかなか外に出ようという気持ちもおこらず、正月以来のひどい寒波も雪もどこか他人ごとでした。
ぼくの入っている部屋は東側に向いていて、高層階ですので松江の東側が一望できます。古い街並みの向こうには学園の新しいマンションがあり、さらにその先には嵩山が横たわります。大橋川も良く見えて、すぐそばに新大橋、その向こうに宍道湖大橋もあり、松江が橋で繋がっている様子がよくわかります。ずっと川をたどっていくと晴れていて視界がよいと大山が一段と高い位置に、薄青い容姿でそびえ立っているのをみることができます。
ここからの眺めは特に夜明けが美しい。早暁大橋川にシジミ船が波を立てて走り、ライトをつけた自動車が早めの通勤に出かける頃、太陽が東の空からあがってきます。ここは階が高いので、太陽が出た直後はまだ街中は早暁の青い世界にあって、それが美しいコントラストを描くのです。
外が見える。それだけで、気分が明るくなり、世界はまだ自分と繋がっていると実感することができます。実際、窓際に移ってから高熱もでなくなっていきました。
この景色は入院しなければなかなか見られない。でも、あんまり頻繁には目にしたくない光景でもありますね。
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