貧血になってよかったこと?

8週間ごとの診察日。採血検査を受けると「ああ、採血後のガーゼが半袖だから隠せないな」と気づきました。2ケ月も間が開くと、すっかり季節が移ろっています。

しかし血液検査の結果は2ケ月前とあまり変わらず、ヘモグロビンも9.5g/dlと相変わらず貧血状態が続いていました。ヘモグロビン量は、去年退院後に11gまで回復しましたが、その後じわじわと下がり続け、今年に入ってからは10gを切ったままです。

ヘモグロビン数値と体の状態については、昨年の手術以来いろいろと体験をつんで、それなりの目安がわかってきました。

ぼくにとっては10gというのが一つの目安で、これを超えればまあ普通に暮らせるけれども、10gを割ると階段を上ったり、坂を歩くだけで動悸がひどくなったりします。さらに9gを割るとちょっと歩いたりするのも疲れるようになり、日常生活にも影響が出てきます。ここ最近も自宅の階段を上っただけで心臓がバクバクいっていたので、貧血は改善していないだろうなとは思っていて、検査結果は予想を裏付けるものでした。

今回は血清鉄についても検査したところ、基準値50~175㎍/dlに対して23しかなく、鉄不足が顕著なので鉄剤が処方されました。これまでも市販の鉄剤は飲んでいてこの数値です。医療用だから数値が劇的に改善するというものでもないような気もするのですが…。

この貧血が、今の一番の不安材料です。貧血になっている原因はどうやら鉄不足ということなのでしょうが、普通にご飯も食べ、市販の鉄剤も摂取し、それでも鉄が流出していくのはなぜか。それがわからないのが不気味です。

ただ、貧血になってよかったといえることがひとつあります。

もしかしたら白血病の薬が貧血の一因かもしれないということで、グリベックを休止してきました。休薬しても貧血は改善しないので、グリベックが貧血の原因ではないのでしょう。一方でうれしいことに、かなり長く休薬してきたのですが、遺伝子検査をしても異常染色体が依然検出されていません。

3年前に、グリベックをやめても再発しない可能性があるということを知り、グリベックをやめるべきかどうか迷って、結局続けたことがあります。

慢性骨髄性白血病治療で薬から解放される?かも | fumiton.nyanta.jp

診察日 | fumiton.nyanta.jp

また今年になって

慢性骨髄性白血病でTKI中止後6カ月の無再発生存率は6割を超える、EuroSKIの中間解析【EHA2014】:日経メディカル(要登録)

という学会発表もあったようです。

うまいことにぼくは、この調査結果の運のいい方に入っているようです。このまま休薬できれば、白血病については完治したといえるのかもしれません。

貧血になって休薬を余儀なくされなければ、いまだにグリベックを服用していたことでしょう。グリベックは毎月高額療養費制度のお世話にならないといけないくらい高価な薬です。その負担が今はなく、将来もなくなればどれだけ楽になることか。貧血になってよかったというのは、このことです。

もっとも白血病がよくなったといっても、今のぼくはがんの転移に怯えながら暮らす身ではあるので、うれしさも半分というところでしょうか…。次回の診察では退院後3度めのCTで、転移がないか確認することになります。

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